「夏休みの宿題を夏休み中に終わらせる」のは大ミッション

こんにちは。
外資系の療育機関で子どものサポートをしている、作業療法士のゆこです。

先日、このような記事をYahoo!ニュースで見ました。
校長の“神対応”に反響 夏休み明け「学校来るだけで十分」(Yahoo!ニュースの元記事に飛びます)

今週から新学期が始まり、学校に行きにくさを覚えている子どもたちもいることから、こういったニュースが多いですね。

そもそも夏休みの宿題は何のためなのか

正直なところ、私自身はあまり宿題のことについて記憶がありません。何せ数十年前…
特に中学・高校の記憶はすっぽり抜け落ちていて、小学校は、感想文とかドリルとか工作とかがあったなと記憶しています。
小学校で働いていたときは、ワークブックや、漢字ドリル計算ドリルの復習、工作、とかが課題にあったように思います。

夏休みの宿題は、なんのためにあるのでしょうか?
学力維持?学習習慣を保つため?時間がある時にしかできない何かを企画してやることに取り組むため?

このあたりの記事がトップで出てきました。
夏休みの宿題には何がある?その目的とは?保護者のサポート方法も紹介
みんなが忘れている「学校の宿題」の本当の目的~「わからないこと」を理解するため

なるほどな、と思いつつ、よくよく考えたら科された宿題を全部終わらせるのは、なかなか大変だと気付きました。

宿題を計画的に終わらせるためには

ここでは宿題そのものの「目的」はいったん置いておいて、終わらせるためにはどうしたらよいか、ということに視点を置いてみたいと思います。

1.課題の分析

与えられた宿題の、全体像を確認する。どんな種類で、それぞれがどれぐらいの量があるかを把握。そして何をすべきかも確認。
「ドリル1冊」という抽象的な確認ではなくて、何章あるのかとか、1章何ページあるのかなど、細分化してやるべきことを明確する。
「読書感想文」も、①本を選ぶ②本を読む③感想文を書く、とステップを洗い出す。

2.作業量、作業時間の確認

それぞれにどれぐらい時間がかかるか考える。
ドリル1章分(何なら1ページ分でも)に10分かかる、とか。感想文は選ぶのに1日、読むのに3日、書くのに3日、とか。

3.計画を立てる

何をどの順番でやっていくか、夏休みの日数と照らし合わせて計画を立てる。
もちろん宿題だけではなく「夏休み」としての計画もあるので、出かけたりする予定も考慮する必要がある。
1日にどれぐらいやるのか、いつごろにどれに取り組むのかなど。
最初の1週間で全部やる、毎日ちょっとずつやるなどここは自分との相談も必要。

4.実行する、修正する

立てた計画に沿って実行する。実行しつつ、計画からずれたらその都度修正していく。

5.完了

最後に全部できているか確認して、提出日に持って行く。

つまづきポイントはたくさんある

人間それぞれ得意不得意があります。この流れ全体をやることが得意な人もいれば、あるポイントでつまづく人もいる。
例えば、
・計画をだれかが立ててくれさえすれば、それに従ってやることはできる人。
・計画は立てられるけれど、いろんな誘惑に負けて後回しになって計画倒れになる人。
・全体像を把握できていなくて、無理な計画を立ててしまう人。
などなど。

「計画を立てる」というところが一番のネックだなと思います。
「計画を立てる」ことは、授業では直接習わないから。しかも1カ月ほどの長期的なプランです。
大人でも難しい人は多いと思います。

次に「実行」の段階で、優先順位をうまくつけられなかったり、誘惑に負けたり。
「計画の修正」も必要です。

ああ大変!!

夏休みの宿題のあるべき形とは

個人的にはやはり「目的」をはっきりさせるべきだとは思います。
そして、大事なのは「計画を立てる」ことをサポートすること。
何なら、宿題の計画をたてる時間、を夏休み前にとるべきじゃないかなと思います(もうしている学校があったらごめんなさい)。

ちなみに、アメリカの小学校は夏休み=年度替わりなので、宿題はないそう。
その変わり、サマーキャンプだったり、家族で一緒に過ごす時間を大切にしたりするようです。

それぞれの国の文化が背景にあることを感じます。

日本の教育、今後どうなっていくのか。
「学校に行きにくい」子どもたちが増えてきている今、見直しの時期に入ってきているんでしょうね。

以上、読んでくださりありがとうございました!

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