こんにちは。
外資系の療育機関で子どものサポートをしている、作業療法士のゆこです。
「あなたはなぜ足元を見ずに階段を降りれるのですか?」
「そこにリンゴがないのに、味やにおいや触感や重さを想像できるのはなぜですか?」
これは、私が大学時代、授業で問われたことです。
たしか精神科分野の最初の授業。
脳の機能の不思議さをつきつけられた質問でした。
作業療法というものが、ただ手先の運動機能を改善するリハビリなのではなく、
「脳の神経学的機能」に基づいた治療なのだということを、最初に教えてもらった質問。
身体の表面的な運動機能だけではなく、感覚、知覚、認知、心理、感情、すべてのものをひっくるめて
対象者の全体像をとらえなければならない仕事です。
だからとても難しいけれど、とても面白い。
すべての機能が複雑に、でも秩序立って機能的に働くことで人は「作業」することができる。
大半が意識下で行われているというのも不思議過ぎる。
この質問は、子どもたちを観察するときのベースとなるもの。
「なぜこれができるのか」「なぜできないのか」
本人が意識しようとしまいと、子どもの行動にはかならず理由があります。
それを、脳機能にまでさかのぼって考察する。
難しい。
でも面白い。
もっと脳の機能について勉強する必要があるな、といつも思っています。
学生の私に言いたい。
「解剖学と生理学と運動学をもっとちゃんとやりなさい(笑)」
初心忘れるべからず。
以上、読んでくださりありがとうございました!
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