こんにちは。
外資系の療育機関で子どものサポートをしている、作業療法士のゆこです。
今日はこのニュース記事から考えたこと。→「子供がうるさい」という通報が増えている。子連れ批判する人たちに、小児科医が知ってほしいこと
なんだか、悲しいなあと思いました。インクルーシブどころの話じゃない。
公共の場所で、赤ちゃんや子どもが泣いていたり、騒いでいたり。
それに文句をつける大人がいるという話です。
この問題には、いくつかの視点があると思います。
①高齢化社会により、子どもの比率が減って子どもに出会う機会が少ない
②子どもの発達についてみんなが知らない、もしくは忘れている
③親のしつけの問題
④子どもの発達の問題
⑤我慢できない大人も増えている
①はどうしようもない、社会的なものですね。子どもの数は減っていっている。だから、子どもや赤ちゃんを目にしたり、
声や泣く声を聞くことが少ない。だから、時々出会うとどうしたらよいかわかないし、奇異なものに感じるのかもしれません。
②みんなかつては赤ちゃんだった。同じところを通ってきているはず。だけどその記憶はありません(笑)
そして多くの人が子育てもしてきているはずなんだけれど、赤ちゃんのころがどうだったかなんて忘れてしまう。
ふだん子どもに関わらない人は、子どもがどのように発達していくか、ことばや認知の発達について知らない。
赤ちゃんはまだ感情もちゃんと分化していないし、不快→泣くことしかできない。
幼児さんも、まだうまくことばですべてを表すことができるわけではない。
③何かその場にそぐわない行動をそれなりの年齢の子どもがしている場合、親のしつけの問題も出てくる。
ちゃんと子どもの行動を観察しているか。ダメなことはダメと教えているか。
(以前、お店のショーウィンドウ的なガラスに石を投げつけている子どもがいて、親が全く見ていないのに驚いたことがあります)
④もちろん、子ども側に何か課題がある場合もある。
⑤大人ももうちょっと考えて発言しようよ、と思います。
泣き止まない赤ちゃんの泣き声とか、イヤイヤ期のお子さんの金切り声とか、
子どもがわいわい騒いでいる声とか。
「うるさい」と思うことは悪いことではないと思います。
正直、私もうるさーい!と思うことはよくあります。その人の感覚のとらえ方もあると思うし、
その日のコンディションもあると思います。
問題はその後、そのことをどう考え、どう行動するか。
その状況がなぜ起こっているのか、客観的にだったり、子どもの視点に立って考えて、
そっと場所を移動するもいいし、
仕方ない仕方ない、元気でよろしい、と思うのもよし、
そっとイヤホンをするのもよし、
状況的にふさわしいなら、子どもや親に静かにしてと頼むもよし。
子どもたちが元気よく育っていくために、ただ怒ったり文句を言ったりするのではなく、
よい方法を見つけて、折り合いをつけていってほしいなと思います。
おわり。
以上、読んでくださりありがとうございました!
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