こんにちは。
外資系の療育機関で、子どもたちのサポートをしている作業療法士のゆこです。
ポッドキャストでこんな講演を聞きました。
“Why ASMR is good for your brain”
TED healthのエピソードの一つで、心理学者のCraig Richardさんが登壇者です。
はずかしながら私はASMRについて勘違いしていたな…ということにも気づかされたと同時に、ただ音を聞くだけなのに、そのような効果が脳に、体に現れるのかという不思議さを改めて感じました。
ASMRとは
ASMRについて興味がほとんどなく「食べてる音を聞かせる番組でしょ?そんなの聞きたくないし…」と思っていたことを大いに反省します。
ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)は、人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、脳がゾワゾワするといった反応・感覚。(Wikipediaより)
本当に恥ずかしい。食べる音を聞かせるのもASMRビデオの一つでありつつ、それだけではなかった。
そしてASMRは番組の種類ではない。
Autonomous:自律的な、自主的な
Sensory:感覚の
Meridian:頂点の、絶頂の
Response:反応
日本語で一言で訳すのはとても難しい言葉ですね。
このポッドキャストの番組では、演者のクレイグさんの好きな音(美容院でのハサミの音、眼科で耳元にささやかれる声、アーティストが絵具で絵を描いていくときの音)について紹介し、なぜそれらの音によって、落ち着いた気分になったり、眠気をもよおしたり、快感が得られたりするのか?について話しています。
ここでは、ASMRによってオキシトシンというホルモンが分泌されるということが話されていました。
オキシトシンとは「愛情ホルモン」や「幸せホルモン」といわれるホルモンです。
家族やパートナーとのスキンシップや信頼関係に深くかかわるホルモンで、やさしい気持ちや幸せな気分になったり、ストレス反応を弱める、 情緒を安定させるなどの効果をもたらすそうです。
赤ちゃんがパパやママにだっこされているときに分泌され、愛着形成やストレス耐性などにも影響があるそう。
聴覚によって引き起こされる他の感覚
私たち人間は、生まれたときからたくさんの感覚のシャワーを浴び、それを処理し、脳の中に経験として蓄積しています。だからこそ、ASMRビデオのように、耳元で「私のために」ささやかれていることばや音声は、この赤ちゃんのときの経験を引き起こすのかなと思いました。
ことばだけでなく、音のASMRでもそうで、何かがパキパキ割れるような音とかだと、その時の手で割るような感覚が引き起こされる。
波打ち際の音は、潮のにおいも含めて、そこにいる感覚を引き起こす。
焚火のぱちぱちする音は、そこに温度があることを思い起こさせる。
(いわゆるASMRビデオには自然音は含まないみたいですね。)
音という聴覚刺激から、皮膚の感覚や視覚、嗅覚、筋肉の感覚もまとめて引き出されるし、音によっては個人的なエピソードも出てくる。
本当に人間の脳の機能、体や感覚の機能は面白いし、精巧にできているなあということを感じます。
頭の中で考えたことだけをまとめただけなので、もう少し詳しくASMRと記憶や感覚、脳機能の関係について調べてみたいなと思いました。
ちなみに私は、本をペラペラめくる音や、折り紙を折る音など紙系の音が好き。
以上、読んでくださりありがとうございました!
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