こんにちは。
外資系の療育機関で子どものサポートをしている、作業療法士のゆこです。
今日はちょっとした遊びの紹介。
幼稚園・保育園や療育施設、もちろん家庭でもよくやると思われる、ペットボトルを使ったボーリング。
先日、小2男子とやったのですが、彼にはとても効果的だった。
もちろん、ボウリングなので、目と手の協調、力のコントロール、あとは勝ち負けの理解だったり、
順番、ルールを守ることなどソーシャルなことがこの遊びを通して学んでいくことができます。
でも、彼にとっての目的はそこではなく「固定概念の打破」。
準備するもの
とてもシンプルです!
・ペットボトル5本(5センチくらい水を入れる)
・大きさのちがう3つのボール
・くじ引き用の紙と箱など
・2メーターぐらいボールを投げられるスペース
以上!
場所の設定はこんな感じにしました。
シンプルです。ペットボトル間は20~30センチくらい。
そして、準備したボールは、
・テニスボール
・小さい布製のサッカーボール(つかめる、蹴るには小さいぐらい)
・30センチくらいのゴムボール(百均でよくあるやつ)
くじには
・ボールのサイズを選ぶ(S/M/L)
・ボールの投げ方を選ぶ(投げる、ける、転がす)
を書き、ラッキーカードも後から追加しました。
遊び方
①使うボールのサイズ
②投げ方
をくじ引きで決めて、ペットボトルにあてるというゲーム。
厳密にいうと全くボーリングではありません・・・的あてゲーム的でしょうか。
良かった点
ゲーム性のある遊びを好む子なので、くじ引きで選ぶというのはヒットしました。
くじ引きなので、強制的に、彼が「好まない」やり方もやらざるをえない、というのもよかったです。
このゲームの設定で、確実にペットボトルをゲットできる方法は何でしょうか?
彼の最初のアイデアは「大きなボール」を思いっきり「投げる」こと。
そこにこだわり、そのくじが引けるようにこっそり見てズルをすることも(笑)
もちろん、それで成功する場合もありました。
でも、一度に複数ゲットすることはできないし、当たらなければ壁に当たって返ってくる。
そこで、セラピスト側が、「小さなボール」を「転がす」ことで成功する様子や、
不本意なくじが当たったときにも、よく考えるように促すことによって、
どのくじを引いた時にも、積極的に取り組むことができるようになりました。
最終的に「大きいボール」×「ほどほどの力で転がす」が彼のベストに変わったようでした。
固定概念の打破、成功!
ちょっとした作業(=遊び)の変化や段階付けが、功を奏した良い例。
こういった成功体験は、セラピストにとってもモチベーションが上がるし、OTでよかったなと思う瞬間の一つです。
私たち作業療法士にとって、こういったアレンジだったり変化をつけることは「普通」なことではありますが、多職種や一般の人にとっては普通なことではないのだな、ということも働く中で感じています。
この「普通」をもっと説明できるようになる必要があるとも思わされる日々。
そして、私自身もいろんなところから情報を得て、頭がかたくならないように柔軟でいたいなと思っています。
おわり。
以上、読んでくださりありがとうございました!
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